Vol.38 Love Addiction

男性はやっぱバレンタインって日、
多かれ少なかれ、気になるもんなんでしょうかね。
チョコレート、むしろあたしにくださいってかんじです(笑


学生時代に友人が
マフラーを好きな子にあんだら
「うけとれない」
といわれたらしく、
その後何年も気に掛けたという話をよくしていました。
そんなこんなの悲喜こもごもなエピソードが
いろんなとこであるのでしょうけど、
あたしにも一応、そんなエピソードはあります。

毎年この時期になると
思い出すことがあるんですが
いつも罪悪感とともに思い出してしまいます。
しかもこれまで誰一人として話したことがなかったんだよね。
話せなかった、がむしろ正しいと思う。
特に話すことでもないしねってかんじでね。

恋愛に時効ってもんが成立するならば、してほしいもの。
以下の話はあたしが中学生の時の話。

中学二年のバレンタインの出来事。
あたしのとなりの席の男の子が人気があったらしくて
女友達から何人かチョコあげたいって相談されました。
彼女たちは、ほかに何をあげればライバルに差がつくか、
とか、別にもお菓子をつくろうか、それとも手作りで何か作ろうか
とか、そんな相談をされていたのだけどね。
思春期で、好きな子とかもできてきて、
つきあってみたいなとか思い始める時期だから
異性のことでもちきりになるのは仕方ないことだった。
一応中学1年からつきあってた人がいたので
何かヒントになることはないのか、
ってかんじであたしにきいてきてたんだよね。
こういうかんじで相談されるってスタンスは今も昔も変わってないかもね（笑

学校はその日ガサ入れっていうのか
抜き打ち私物検査が恒例でした。
だからチョコは放課後、がうちらの学校ではお決まりだったのね。
クラスメイトの一人が
「チョコあげるのはずかしいから、かわりにあげて！」
といわれて
メッセージつきのチョコをその男子の家の近くに住んでいたあたしが渡しました。

彼が部活から帰ったところ渡したのです。
○○ちゃんからだよって。
ポストにはすでに3〜4個のチョコが！
学校帰りにももらったらしいのよね。
そしたら彼のヒトコト。

「何人かからもらったけど
なんでお前のチョコがないわけ？
俺はおまえから一番もらいたかったのに」

といわれた一言にキュンとなっちゃって(笑
騙されやすいですね、あたしも（苦笑

結局彼氏とバレンタインの翌日に別れ、
その子とバレンタインのときからつきあいはじめたのですよ。

だけど一方で、
いろんな子からその彼に対する恋の悩みを打ち明けられていたので
ずっとすごい罪悪感でいっぱいでした。
ヒドイオンナだよな、自分、って思いつめてしまってね。

そのうち一人のオンナの子は高校までも一緒だったし
かわいくてモテてた子だったのに、
なんであたしが？
というかんじ。
今だに当時のことは話せませんね（´Д｀）


女同士の友情があてにならないことくらい
女でいる、当事者のあたしが一番よくわかっている。
10代のころよくいたんだけど
「友達だよね？」
とか
「○○チャンとは親友だよね？」
って言葉。
今思えばあたしはすごく冷めていて
「親友かどうかなんてあなたがきめることじゃない」
って小学校4年のときにクラスメイトに話したら
その子が泣き出したってのをすごく覚えている。

いや、泣かせようとしたんじゃなくって...
人よりちょっと背伸びしてたし、早熟だったし、
何よりもクールだとまわりにいわれた。


「クール」だとやたら思われがちなあたしだけど
女は基本的に感情で動くイキモノ。
あたしも御多分にもれずそうだ。
ちょっとした瞬間、
相手を一気に嫌ってしまったり
逆にいきなり好きになったりと忙しい。
だから「そんなに熱かったんだ」って思われることもしばしば（笑
ここ何年かのつきあいの友達はそこらへんよく見ているようで、
「情熱的なんだよね」
とか
「すぐに熱中するよね」
って、だいぶ人からわかりやすくなったのかもしれないね（笑
前よりそのギャップが少なくなったというか、
前より自己表現できるようになったのかもしれない。


女はイキモノで、
男は動物で、
恋はナマモノだ。

恋は得てしてわがままだ。
相手を思っているつもりでも
そのベクトルが相手にむいているようでいて
自分の殻の中でしか結局考えられず
堂々めぐりしてしまう。
愛されたいって思ってしまうのは
愛したい気持ちばっか、
ココロの中、いっぱいになっちゃうから。
受け止めてもらえない、
拠り所がない感情が
だんだん空回りしちゃって欲望に変わってしまうもの。


恋は純粋で、
わがままで、
残酷な、
子供みたいなものだ。

ころんで、痛いって思って、
たとえ泣いたとしても、
しばらくして立ち上がって走っていく。
そうやって人の痛みや気持ちをだんだんとわかってくる。
誰かのやさしさを、愛情を、
触れながら感じていく。
傷つくほどに、
誰かを優しくつつみこみたくなっていく。


恋は錯覚で、
幻覚で、
まやかしだ。


わかっているのに
なんでやめられないのだろうね。


チョコが甘くて
ちょっぴり苦くて
人によっては
中毒になってしまうみたいに
恋愛も、
時に中毒になってしまうよね。


I'm addicted to Love＿＿＿＿＿＿＿＿


バレンタインにチョコ...
この組み合わせって
やっぱなんとなくあってるような気がします（笑